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リアン・カートマン
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リアン・カートマン(Liane Cartman)はエリック・カートマンの母である。シリーズを通して数多くの出番があり、親であるキャラクターの中でもサウスパーク内で重要な役割を担う1人とみなされている。

背景[]

リアンは気立てがよく、少しばかり毒も備えた人物である。声質は柔らかい(が、シーズン4から7にかけてイライザ・J・シュナイダーが担当した時よりもかわいらしくなっている)。他人に対する情から行動を起こすことが多いが、特に息子に対してはその傾向が顕著である。"Damien"ではスタンとシェフに料理上手と評された。

(少なくとも初期のシーズンにおいて)リアンは息子のカートマンと同様に差別主義者であり、とりわけユダヤ教徒黒人赤毛に対する差別的で政治的に不適格な発言を繰り返してきた、と見なされている。
 たとえばエピソード"Good Times with Weapons"では、リアンがカートマンにユダヤ教徒らがいかに卑劣なうそつきであるかを教えるために、映画「パッション[注 1]」の鑑賞に連れて行ったという話がある。しかしながらこれらの発言はすべてカートマンからの引用であり、リアンが差別発言をしたという直接の描写は存在しない。従って差別主義者であるというリアンの人物像はカートマンによって捏造ねつぞうされた可能性が高い。

差別主義者であるという人物像よりも、リアンは前述したように思いやりがあり、母性にあふれた人物であると見なす方が的確である。たとえば"Cartman's Mom is Still a Dirty Slut"においてヘベレケ納屋ダンスバーブラディ巡査にクッキーを渡した時のように、その場にふさわしいか否かにかかわらず、リアンは周囲に菓子(大抵はクッキーの山)を作って食べさせている。
 この他にも、自宅のソファ付近に飾られた家族写真では、ラシュモア山[注 2]を背景に映るカートマンとクッキーをいっぱいに載せた皿を手にするリアンの姿が確認できる。

また、パーティーを主催することが得意な人物としても知られている。

シーズン25のエピソード"City People"にて不動産業者の職を得るが、母親の注意を引きたがるカートマンの妨害に遭い、辞職に追い込まれる。結果、収入がなくなった親子2人はコニーアイランド・ホットドッグへの引っ越しを余儀なくされた。

名前の由来[]

リアンというキャラクター名は、サウスパークの共同制作者であるトレイ・パーカーの元婚約者リアン・アダモ(Liane Adamo)からつけられた。しかし婚約中に彼女が不貞行為を働いたために、トレイはアダモとの恋人関係を解消する。この出来事から、性に対して奔放なキャラクター、リアン・カートマンが創作されるに至る。なおリアンという名前は、ミュージカルCannibal! The Musical[注 3]でも使用されている。これらはいずれもトレイ・パーカーのリアン・アダモに対する敬意を表したものであるが、多分に皮肉が込められている。

家族[]

エリック・カートマン[]

リアンは包容力のある愛情の大部分を、肥満型の息子カートマンに注いでいる。彼の要求はどんなことでも受け入れており、従っていたことから、かなり甘やかしているようだ。
 また息子の体型にはほとんど頓着しておらず(そのためカートマンは自身を肥満型とは認識しておらず、友人らに体形をからかわれた際には『骨格が頑丈なだけだ』と主張していた)、日常的に不健康な食事を作り彼に与えている。"Cartman Gets an Anal Probe"では、チョコレートと大量の砂糖を上乗せしたチキン・ポットパイ[注 4]を食べさせようとしている。とはいえカートマンの肥満型は遺伝的素養その他の要因が複数あるため、必ずしもリアンの言動が息子に悪影響を及ぼしているわけではない。
 母子の結びつきは非常に強固であり、互いが互いに依存し合っていた。しかし"Tsst"でしつけの方法を心得たリアンは、以降のエピソードで息子に対する教育姿勢を改めている。
 たとえば"Go God Go"、"Go God Go XII"でゲームの発売日が待ちきれずに駄々をこねるカートマンをたしなめたように、息子の癇癪かんしゃくに対応できるだけの精神的な強さが見られるようになった。
 彼女の成長は"Coon 2: Hindsight"、"Mysterion Rises"、"Coon vs. Coon & Friends"でも描写されており、クラスメートのクライドブラッドリーに暴力を働いた上に、自身に対して無礼な態度をとったカートマンを厳しくしかりつけている。
 さらに"HUMANCENTiPAD"でも、電子機器iPadを欲しがる息子の要求を退けるなど、適切なしつけを施している。身分不相応な高価な品は購入できないと主張したリアンは、妥協策としてiPadよりも安価な東芝[注 5]の製品をカートマンに勧める。しかし店内でまたもカートマンが癇癪を起こし、暴言を吐きつづけたため、彼女は電子機器そのものを買い与えない選択をした。
 リアンは限られたエピソード"Cartman Gets an Anal Probe"や"Shots!!!"を除いてめったに声を荒らげることはない。前者のエピソードでは、家から出たがらないカートマンに外出するように「エリック、わがままを言わないの!("don't be difficult Eric!")」と怒鳴りつけている。後者ではワクチン接種をカートマンに受けさせられない彼女を保護者たちが暗に「愛情のない母親」と責めた際に激高して、カートマンに予防接種を受けさせることがどれだけ大変かを訴える。
 さらにはしつけを施すこともまれであるが、"Do the Handicapped Go to Hell?"と"Quintuplets 2000"では人前で自身を辱めるカートマンの頭をたたいたり、ユダヤ教徒をカートマンが虐殺しようとした時や、テレンス&フィリップのテレビジョン番組を禁止されたにもかかわらず2回視聴した結果、ケニーをそそのかして体に火をつけさせた時などは外出禁止を命じた。加えて鼻に指を入れないように注意をしたこともあるが、カートマンは鼻をかいただけだと反論している。
 "Coon 2: Hindsight"では行儀の悪さを注意するだけでなく、カートマンが反論するたびに声を荒らげて、反抗的な態度をいさめた。さらに"HUMANCENTiPAD"でも母親として強硬な姿勢を見せている。要求を受け入れられなかったカートマンが癇癪かんしゃくを起こして、あたかもリアンが息子に性的虐待を働く小児性愛障害者であるかのように騒ぎ立てて、周囲の人々を混乱させた時、リアンはカートマンをしかりつけて反省を強く促した。ドクター・フィルが司会を務めるテレビジョン番組に出演した際もカートマンにしつけを施していたことから、リアンは息子の叱りつけることに苦手意識はなくなったように見受けられる。
 "Shots!!!"では、カートマンがワクチン接種を拒否しつづても病院のおもちゃを持ち帰ることを許可していたが、息子の意思を尊重して予防接種を強制しないと決断するや、「ワクチンを打たないならおもちゃもなし」と主張を貫く。これにより、リアンは相応の努力なしに褒美を与えないという教育方法を身につけたと言える。

 リアンがカートマンに人種差別の意識を植え付けた、という事実は上記の通り存在しない。例外として"Pinkeye"ではカートマンにアドルフ・ヒトラーの衣装を手作りして着せているが、リアンがカートマンの意図を正確に察して衣装を用意したとは考えにくい。また"Cherokee Hair Tampons"では、病気を理由に友人に近づかないよう言いつけているが、友人は実際に腎不全であったため、リアンの心配は全くの見当外れというわけではなかった。"Merry Christmas Charlie Manson!"では、自身の祖母が使用した尿バッグを持たせるなどしていることから、息子であるカートマン以外の子供に感心が薄いとみられる描写もある。
 "Ginger Kids"では、カイルスタンケニーによって染髪をされた上に化粧を施されて赤毛の少年となったカートマンを、暗に拒絶する場面がある。しかしリアンの義理の姉妹や、カートマンの実父であるジャック・テナーマン両名は赤毛であるため、カートマンが赤毛という理由のみでリアンが彼を拒んだというには疑問が残る。
 短編映画South Park: The Streaming Warsでは、コニーアイランド・ホットドッグに引っ越して以降、問題行動を起こしてばかりのカートマンの様子に耐えかねた様子を見せる。カートマンが現状から逃避したいがために豊胸術をリアンに強要したことで、親子関係はさらに悪化する。果ては後編のSouth Park: The Streaming Wars Part 2で裁判沙汰にまで発展しており、この事件がリアンのカートマンに対する怒りをますます助長させた。

ビデオゲーム[]

South Park: Phone Destroyer[]

脚注[]

出典[]

訳注[]

  1. "パッション (2004年の映画)". Wikipedia.
  2. "ラシュモア山". Wikipedia.
  3. "Cannibal! The Musical" (言語:en). Wikipedia.
  4. "ポットパイ". Wikipedia.
  5. TOSHIBA


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